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数学では人間には絶対解けない問題があることが、数式で証明されている

数学のトリビア

理系の人だと知っている人も多いかもしれませんが、数学の面白い事実を紹介していきます。まず、数学という学問や数学者はどのような研究をしているのでしょうか。彼らは毎日難しい数式をあーだこーだと考えることで、数学の難しい問題にチャレンジし、数学の新しい分野を開拓しています。

 

こうやって、研究を積み重ねていけば、人類はいつかは数学の解明されていない分野をすべて解明していくのではないかと、多くの人はなんとなくこうイメージしてしまっているかもしれません。もちろん、かつての数学者たちもそのようなことをイメージしていました。しかし、これは間違いであったことが、ある数学者に証明されてしまったのです。

 

その名も、不完全性定理!

オーストリア出身の数学者のゲーデルという人は、「不完全性定理」を発表し、数学では人間がどんなに頑張っても証明できない分野があることを、数式で証明してしまったのです。このゲーデルの功績は、当時の数学のみならず、哲学の分野にまで衝撃を与えるものでした。「人間の理性の限界を示した」と評価する人もいます。

 

ちなみに、ゲーデルはアインシュタインとも仲が良く、アインシュタインはゲーデルのことを自分以上の天才と認める一方、ゲーデルもアインシュタインのことを自分以上の天才と認めていたようです。

 

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ゲーデルの晩年

ゲーデルは、不完全性定理の次は、神の存在を数式で証明しようとしてみましたが、これはさすがに失敗したようです。ただ、すでに人間が解けない数学の分野があるなら、神さまのような存在があってもおかしくないような気がしてきますけどね。

 

晩年のゲーデルは、精神的におかしくなってしまい、毒殺されることに恐れを抱くあまり、奥さんが調理した食べ物でなければ食べなくなってしまい、それのみならず、毒ガスによる暗殺の不安があったために、冬なのに窓を開けっ放しにしていました。

 

最後は、食事をしなかったことによる餓死でこの世を去りました。

 

追記

この記事は結構読まれているので、少し付け足してみます。

 

これは、ゲーデルの発想ではなく、パトリックというアメリカの哲学者が考えた神の存在証明です。証明には、実はゲーデルの不完全性定理を使っています。

 

証明を簡単に言うとこんな流れです。

 

①神が全知全能であるなら、神は数学のすべてを知っている。

②不完全性定理では人間は数学のすべてを認識できない。

③よって、人間は少なくとも数学のすべてを知る神様は認識できない。 

 

つまり、これは数学の全貌を認識できない人間が神様を直視したり場所を特定したりすることは不可能であるという、いわば不可知論を証明したのです。

 

なかなか、面白い理屈じゃないでしょうか。

 

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